絶対におぼえておきたい現場監督のための建築現場用語集[か行]

絶対におぼえておきたい現場監督のための建築現場用語集[か行]

 

「か」~「こ」で始まる建築現場用語

外構工事[がいこうこうじ]
建物本体以外の門、塀・垣根、庭木など外まわりの工事のことです。敷地の境界を形づくるとともに、建物の壁面などと一体となって、敷地の景観や雰囲気を形成することになります。エクステリア工事などとも呼ばれます。

階高[かいだか]
ある階の水平基準面から、その直上階の水平基準面までの高さのこと。

外力[がいりょく]
建築物にかかる外からの力、つまり地震や台風等の強風圧などのこと。横揺れの地震や強風圧などを「水平外力」、縦揺れ地震などを「垂直外力」と呼んでいる。外力に耐えられる安全な住宅を.設計・施工するために、建築基準法で技術的基準を定めています。

外壁塗装[がいへきとそう]
建物の外壁を保護する塗装です。雨、大気浮遊物、紫外線などによる経年劣化を抑える役割があります。ただし、塗料そのものも劣化するので、定期的に再塗装する必要があります。

飼いモルタル[かいもるたる]
大理石などを壁に貼り付ける際に、それを固定するために裏側に詰めるモルタルのことです。

カウンタートップ
流し台の左右にある調理台や作業台です。

柿渋塗り[かきしぶぬり]
渋柿の果汁を発酵させた液を塗り、自然乾燥させる仕上げ方法です。柿渋は、昔から日本で使われてきた天然塗料ですが、最近では合成塗料のほうが安くて手軽に塗れるために使用例が少なくなっています。漆塗りの下地や家具の塗装に用いられます。

確認申請[かくにんしんせい]
建物を建てるには、確認申請書を役所などに提出し、建築物が建築基準法・条例等に適合しているか確認を受けなければなりません。確認を受けるまでは工事は着工できません。

駆込天井[かけこみてんじょう]
化粧屋根裏とも言われます。屋根裏をほとんどそのまま露出させ、勾配を組み込んだもので、天井に駆け込むようにして入り込んでいることからその名があります。茶室や和風の縁側などに用いられます。

掛け矢[かけや]
樫の木などでできている大型の木槌のこと。杭を打ち込んだり、物を壊すのに使います。

被り[かぶり]
鉄筋からコンクリート表面までのの最短距離のこと。かぶり厚とも言われます。

瑕疵担保責任[かしたんぽせきにん]
法律で義務化されている、新築住宅における注文者に対する工事請負人の責任のことです。瑕疵によって生じた損失を補填することをあらかじめ約束しなければなりません。引き渡しから10年間、住宅の構造耐力上主要な部分などについて瑕疵担保責任を負います。住宅の性能を評価する制度を利用すれば、評価者がその瑕疵を保証する仕組みもあります。
こちらのサイトで、詳しく説明していますのでご覧ください→「住宅業界のアフターサービス~瑕疵担保責任とアフターサービスの違いは?~

かすがい
ホッチキスの針を大きくしたような形のコの字型の釘のことで、二つの木材をつなぐのに用います。「子はかすがい」の語源になった言葉です。

ガス給湯器[がすきゅうとうき]
ガスにより湯を沸かし、台所・風呂などのへの給湯を行なうガス機器のこと。瞬間ガス湯沸かし器とも呼ばれます。給湯栓の蛇口を開くと同時に燃焼が始まり、水道の水圧を利用して給湯されます。台所・洗面台・風呂・シャワーの給湯を行う「ガス給湯器」と、それに加えて風呂の追いだき・沸かし直しという風呂がまの機能を備えた「ガス風呂給湯器」があり、浴槽の水を沸かす機能に特化したものは「風呂がま」と呼ばれます。
ガス給湯器の能力は「水温よりも25度だけ高温の湯を1分間に何L沸かすことができるか」を示した号数で表示されており、一般的には、4人家族の場合、24号以上の号数のガス給湯器が推奨されています。

可塑剤[かそざい]
ポリ塩化ビニール等の材料の加工をしやすくするために添加される物質。シーリング材では、目地の湿度変化、地震や風圧など自然条件で変化などに追従させるために、柔軟性を付与するために用いられます。ビニールクロス壁紙に使われているポリ塩化ビニルの製造時に添加されるフタル酸エステルが代表的な可塑剤です。シックハウス症候群対策として、厚生労働省の室内濃度指針でガイドラインが決められています。

型板ガラス[カタイタガラス]
表面に凹凸があるため、光を透すが、透視性がないガラスです。浴室や脱衣洗面室、階段などで用いられます。

勝手口[かってぐち]
玄関とは別に設けられた、台所などに出入りするための出入り口です。

片流屋根[かたながれやね]
屋根形式の一つ。片側から一方向だけに勾配がついている形状です。

角地[かどち]
正面と側面に道路がある土地のことです。

可動間仕切り[かどうまじきり]
移動可能な間仕切りのことで、スライド式のパーテーションや、アコーディオン式や引き戸式の間仕切りのことです。

矩[かね]
直角のことを矩(かね)(曲とも書きます)と呼びます。これを測る道具が「指矩(さしがね)」「曲尺(かねじゃく)」。

カフェカーテン
窓枠の天地の中ほどにレールを設けて、窓の一部を隠すデザインの短いカーテンのことです。

框[かまち]
障子や扉の周囲の枠になる木のこと。

鴨居[かもい]
襖や障子などの建具を入れる、溝のある上部の横材のことです。

カラン
給水栓や水栓、蛇口など、水や湯を供給したり、止水したりする器具のことです。

仮囲い[かりがこい]
建設現場を囲んで設ける防護壁です。2メートル以上あり、ちりやほこりが飛散したり、騒音を遮る役割があります。

換気[かんき]
住宅の換気は良質な室内環境の維持や、結露防止のためにも必要不可欠です。自然換気と強制換気があります。

間接照明[かんせつしょうめい]
照明の光を天井や壁に反射させて利用する照明方法です。直接照明とは異なったイメージに部屋を演出できます。

乾燥材[かんそうざい]
住宅を建てるのに用いられる木材は、変形(そり・ねじれ・曲がり)などを防ぐため、必ず乾燥したもの(乾燥材)を使用します。乾燥の度合いは含水率ではかられ、18%以下だと建物が変形しません。

冠瓦[かんむりがわら]
棟瓦の種類の一つで、棟の最上部で雨水の浸入を防ぐ瓦です。

木表[きおもて]
木材を製材したとき、樹皮に近い切断面を木表といいます。

蟻害[ぎがい]
シロアリによって木材が食い荒らされることによって起こる、建築物が歪んだり傾いたりといった不具合を蟻害と言います。イエシロアリは、主に建物の下部に使われている湿潤な木材、乾燥した木材、とくに新材を好んで食害します。急速に繁殖するため時として大きな蟻害が発生します。

刻み[きざみ]
材料を組み合わせるために事前に加工することです。

生地仕上[きじしあげ]
「素地仕上げ」とも言われ、木材の木目、地肌、色合いをそのまま活かした仕上げです。

基礎[きそ]
上部構造からの荷重を地盤に伝える下部構造のことです。独立基礎、布基礎、べた基礎、杭基礎などがあります。建物の荷重を地耐力で支持できないときには、杭で支持地盤まで荷重を伝えます。これを基礎杭と呼びます。

北側斜線[きたがわしゃせん]
建築基準法で定められた、建築物の高さや形状を制限する法規のひとつです。北側の隣地で日当たりが悪化することを防ぐことを目的としています。

逆転プラン[ぎゃくてんぷらん]
主に2階建ての住宅で、リビングルームなどを2階に、寝室などプライベートな空間を1階にレイアウトするプランのことです。

境界線[きょうかいせん]
土地の境目の線です。

切り妻屋根[きりづまやね]
屋根形式の一つです。最頂部の棟から地上に向かって、両側に流れ落ちるように勾配した、山形の屋根です。反対側は壁になっています。

金属板葺き[きんぞくぶき]
金属板で屋根を覆うことです。軽量かつ安価で、複雑な屋根でも加工しやすいといったメリットがあります。
工法としては、一文字葺き、瓦棒葺き、横葺きなどがあります(いずれも板同士の継ぎ目を折り曲げて加工し、下地に釘などで止める)。継ぎ目を溶接する工法もあります。
一般住宅では鋼板、アルミが多く使用されますが、最近では、銅、ステンレス、チタンなども用いられます。

杭基礎[くいきそ]
軟弱な地盤での建築では、直接基礎では構造物を支えることができないので、コンクリート製の杭を深く打ち込み、硬い地盤まで到達させ、建物を支えます。

クッションフロア
表面層と裏打ち層の間に発泡層を挟み、クッション性を高めたフロアです。保温性・衝撃吸収性があり、水にも強いため、洗面所・脱衣所・台所の床仕上げ材として多用されています。

グラスウール
ガラスを繊維状にしたもので、短繊維などの断熱・吸音材の事です。

クラック
壁などに生じる亀裂、ひび割れのことです。割れ幅の小さいものは「ヘアークラック」といいます。

栗石[くりいし]
直径15センチメートルぐらいの石で、地盤固めや石垣の埋め石などに用いられます。

クリープ現象[くりーぷげんしょう]
木材やコンクリートのゆがみが、経年によって大きくなる現象のことです。

グルニエ
小屋裏収納のことで、ロフトと同義です。元はフランス語の「屋根裏部屋」。子供部屋やアトリエとして利用されることが多いようです。

クロス
天井や壁などの仕上げ材として用いられる装飾用壁紙のことです。ビニール製やプラスチック製のものも多く、最近ではシックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドを含まない環境対応商品や機能性壁紙も登場している。

蹴上げ[けあげ]
階段の一段の高さのことです。足が乗る水平面の板を踏面(ふみづら)といい、それと垂直に交わる部分が蹴上げ。建築基準法で、幅750mm以上、蹴上げ230mm以下、踏面150mm以上と決められています。

珪藻土[けいそうど]
藻の一種である珪藻類の遺骸による堆積土。多孔質で吸水性に富み、軽いという特徴があります。近年、高い吸放湿性、吸臭・吸音性、断熱性からシックハウス対策として注目され、住宅の内・外壁に使用されるようになりました。

KY活動[けいわいかつどう]
工事に従事する作業員や業者が、事故や災害を未然に防ぐことを目的に、その作業に潜む危険を予想し、指摘しあう活動です。くわしくは現場監督の業務クオリティに直結する「安全管理」の大切さという記事をご覧ください。

系統図[けいとうず]
配線、配管などの接続や作動系統を明示する図面のことです。
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軽量モルタル[けいりょうもるたる]
セメントに軽量骨材を混ぜて、水で練り合わせたものです。

化粧[けしょう]
構造的でない装飾。荒木をカンナ削りしたものも化粧と言います。

下水[げすい]
不要なものとして排出される水です。雨水は、降雨等によって地表に滞留する雨水と、水洗便所から排出される水、台所や風呂場から排出される水の汚水があります。下水道というのは、これら下水を処理するためのシステムのことです。利用のために給水される水は「上水」といいます。

結露[けつろ]
温度が下がると、空気中の水蒸気が過飽和状態になり水滴となります。これが結露です。住宅の床・壁・天井や窓ガラスなどが結露すると、カビや汚れが発生します。断熱材や構造部材などに結露すると、断熱性能はゼロ状態になり、建物の耐久性が著しく低下してしまいます。結露は木材を腐らせる原因の一つとなります。

原図[げんず]
青写真などの元になる図面のことです。

建築施工管理技士[けんちくせこうかんりぎし]
建築業における工程管理・安全管理・品質管理・原価管理などを施工管理と言います。施工管理が行える国家資格を施工管理技士といいます。詳しくは「ワンステップ上の現場監督「建築施工管理技士」を目指そう」を参照。

建築条件付き土地[けんちくじょうけんつきとち]
土地を売る際に、一定期間内に、売主が指定する者に建築請負契約を結ぶことを条件にしている土地。指定期間内に建築請負契約が締結されない場合は、契約は白紙解除となります。

建築面積[けんちくめんせき]
建築物の外壁、または柱の中心線で囲まれた部分の水平面積です。建物を上から見て最大の大きさになります。庇(ひさし)のような1mを超える部分も含みます。

玄能[げんのう]
カナヅチのこと

建蔽率[けんぺいりつ]
地域ごとに条例などで定められている、建築面積の敷地に対する割合のこと。

工期[こうき]
工事期間、施工に要する期間のことです。

構造材[こうぞうざい]
土台、柱、梁などのような、建物を支えるための部材です。

構造計算[こうぞうけいさん]
建築物が、自重・積載荷重・積雪・風雨などの力に対して、安全かどうかを力学的に確かめる計算を構造計算と言います。

勾配天井[こうばいてんじょう]
勾配がつき、天井の中央が両端より高く傾斜している天井のことです。数寄屋住宅や浴室などに使われる、船底を上にしたような船底天井や、勾配をより強くした屋形天井などがあります。勾配天井は、室内空間を広く見せたい時などに用いられます。

合板[ごうばん]
1~4mm程度の薄い木材を接着剤で張り合わせたもの。ベニヤ板ともいいます。

コーキング
隙間を充填するために用いられる、粘着性のある材料です。

小屋裏[こやうら]
屋根と天井との間にできる屋根裏のことです。この空間の収納を小屋裏収納と言います。外気温に左右されやすいという特徴があります。

コンパネ
コンクリートパネルの略です。耐水性が高く廉価ですが、表面は粗く、反りも大きいというデメリットがあります。