絶対におぼえておきたい 現場監督のための建築現場用語集[な行]

絶対におぼえておきたい 現場監督のための建築現場用語集[な行]

 

「な」~「の」で始まる建築現場用語

内装制限[ないそうせいげん]
火災時に建築物内部が簡単に燃えてしまわないように、室内の壁と天井を不燃化する法律のことです。

内壁[ないへき]
建物の内部に設けられる壁のことです。

内覧会[ないらんかい]
限定した人々が参加する、非公式な見学会です。感想や意見を聴いたり、公開に先立って説明を行うために開催されます。マンション販売などの場合は、あらかじめ登録した人や契約者に対して物件の見学を案内し、説明する見学会です。

長持[ながもち]
衣類や調度品を入れるふた付き長方形の箱で、和家具の一つ。「長櫃(ながびつ)」とも言います。

長押[なげし]
柱の側面や鴨居の上部に取り付ける化粧材です。壁を装飾するための水平材で、断面は台形。本来は軸組を引き締める効果がありました。

投げる[なげる]
仕事を分割して、別な業者(人間)に請け負わせること。切り投げなどといいます。仕事を投げやりにしたり、放ってやめてしまうことを「投げる」ということもあります。

波形スレート[なみがたスレート]
石綿スレートを波形に成形し、強度をもたせたものです。酸や高熱にさらされない限り、経年による材質の変化もなく、高い耐久性があります。

軟弱地盤[なんじゃくじばん]
建物の安定と沈下に問題がある、軟らかい砂から成る軟らかい地盤のことです。地盤改良(補強)などが必要になります。

納戸[なんど]
元々の言葉の意味は、「室内にある、洋服やバッグなどを収納する大型の収納庫」ですが、採光窓がない部屋のことを「納戸」と表示します。建築基準法では、住宅の居室には、採光のための窓などを居室の床面積の7分の1以上の大きさで設けなければならないことになっています(建築基準法28条1項)。採光窓を設けにくい部屋は、建築基準法上の「居室」とできないため、販売広告等ではそのような部屋を「納戸」と表示しています。「サービスルーム」「ウオークインクロゼット」などと表示されることもあります。

難燃合板[なんねんごうはん]
日本農林規格で定められた仕様による建築基準法に規定された難燃材料で、不燃性を持つ材料を指します。

縄伸び[なわのび]
土地登記簿に記載されている土地面積より、実際の土地の面積が大きい場合、「縄伸び」といいます。

縄張り[なわばり]
工事着工の最初の作業で、建築予定地に縄を張って、設計図どおりに建物の配置を決めていく作業のことを「縄張り」といいます。建物の外周と、内部のおもな部屋予定スペースの中心線上に縄やビニールひもを張り、建物の位置を地面に表し、角々には地杭を打ちます。この縄張り後に地鎮祭が行います。近世以降、ある者の専門領域や、動物が生活するために他を侵入させない領域のことも「縄張り」というようになりました。

逃げ[にげ]
部材の収めるときの位置関係の余裕のことです。工事の部材の納まりのための余裕のことを指す場合もあります。

2項道路[にこうどうろ]
建築基準法第42条第2項の規定により、「建築基準法上の道路」とみなされる道のことです。みなし道路ともいいます。建築物の敷地は「建築基準法上の道路」に2m以上の長さで接していなければならず、原則として幅が4m以上あることが必要とされていますが、それに満たない道が多数存在しているため、一定の条件を満たせば、その道を「建築基準法上の道路とみなす」という救済措置が設けられています。

日影規制[にちえいきせい]
日照を確保することを目的した、日影による建築物の高さの制限のことです。決められた時間内に、決められた測定ライン越えて一定時間以上の日影を生じさせないようにしなければなりません。

ニッチ
壁の厚みを利用してつくる、絵画や花、陶器、小物などの飾り棚のことです。

人工[にんく]
見積書などに表記する、作業に要する人員の数のことで、作業員1人が1日働くのに相当する仕事量を表します。

布基礎[ ぬのきそ]
直接基礎の一つで、小規模建築によく用いられます。連続フーチング基礎とも言います。

濡れ縁[ぬれえん]
家屋の外側にあり、雨ざらしになる縁のことです。
根入れ深さ[ねいれふかさ]
建築構造物、土木構造物などでの、基礎の土への埋め込み深さのことです。

根がらみ[ねがらみ]
床組材の一種で、木製の床束をかためるために用いられる横木のことです。

根切り[ねぎり]
基礎を造るために、地面を掘り、所要の空間を造ること。

ネコ
一輪車のことです。

猫土台[ねこどだい]
基礎立ち上がりと土台の間に挟む物で、直接土台を基礎立ち上がり部に触れさせずに浮かせることで、「基礎パッキン工法」ともいいます。土台の腐朽防止、床下換気を効率よくします。

ネストテーブル
同じデザインでサイズの異なるテーブルを1台に3枚程度収納し、必要に応じて引き出して使えるテーブルのことです。

根太[ねだ]
住宅の床をはるために必要となる下地のこと。この間隔が適切でないと、床鳴りやたわみなどの不具合が生じてしまいます。

根太彫り[ねだぼり]
根太を取り付けるために梁や桁を彫り込むことを「根太彫り」と言います。

熱貫流率[ねつかんりゅうりつ]
建物の断熱性を示す割合のことです。数値の小さいものほど断熱性が高いことを表します。

熱線吸収ガラス[ねっせんきゅうしゅうがらす]
赤外線を吸収する金属添加着色ガラスのです。太陽光線による室温の上昇を防ぎます。

熱伝導率[ねつでんどうりつ]
物質の熱の伝わりやすさを示す割合のことです。

ネット
「正味」という意味です。

練付け[ねりつけ]
表面の化粧用に、単板や樹脂板を接着材で下地板などの合板を張ることです。

念達[ねんたつ]
工事の着手あるいは進行に伴い、関係各所に対してあいさつや必要事項の説明をすることです。
粘土瓦[ねんどがわら]
粘土を成形乾燥し、窯の中に入れて高温で焼き上げた瓦のことでです。

軒桁[のきげた]
小屋梁と交差して、垂木を受けて軒と水平方向に架けられた部材

野地板[のじいた]
野地板とは、ストレートや瓦など屋根材の下地材のことです。

延床面積[のべゆかめんせき]
建物の各階の床面積の合計した総面積です。

野物材[のものざい]
屋根裏や壁の中に入って見えなくなる材料のことです。

のり
宅地としては利用できない切り土や盛り土における傾斜面のこと。また、根切りのときなど、柔らかい土質の場合は適当な勾配をとりながら掘り崩れにくくします。その勾配のこと。

法地[のりち]
宅地として使用できない斜面部分のこと。

のろ
セメントまたは石灰を水に溶かしたセメントペーストのことです。左官下地や床のタイル張りの下地に用いられます。