絶対におぼえておきたい 現場監督のための建築現場用語集[ま行]

絶対におぼえておきたい 現場監督のための建築現場用語集[ま行]

 

「ま」~「も」で始まる建築現場用語

まぐさ
窓や出入り口など、開口部のすぐ上の壁を支えるための横材のことです。

間口[まぐち]
建物や敷地を道路側や建物の玄関側などの前面(交通路に面したほう)の幅。間口に対して、「奥行き」があります。

枕棚[まくらだな]
物入れの上部に設ける、奥行きの狭い棚板のことです。

正目[まさめ]
木材の年輪のに直角方向にひき割った製材の面に表れる、平行な木目のことです。「柾目」とも表記します。和室では、鴨居の上の長押などに用いられます。

間仕切り壁[まじきりかべ]
建物の内部を仕切る内壁で、部屋同士を区画します。

窓台[まどだい]
窓の下部にある柱間に渡した横架材。窓の上部を固定する横架材は「窓まぐさ」と言います。

間取り[まどり]
部屋の配置のことです。居間、寝室、台所、浴室などの位置関係や、それぞれの部屋のかたち・広さが示されています。間取りを図面化したものが「間取図」です。「◯LDK」という表示では部屋の位置関係が不明なため、間取りとは言えません。

間柱[まばしら]
主に壁の下地材で、壁の仕上を固定するための下地として柱と柱の間に入れる、通常の柱よりも細い材料のことです。「お茶」のことを指すこともあります。

丸太組工法[まるたぐみこうほう]
丸太材などを水平に積み重ねて壁をつくっていく建物工法です。日本古来の「校倉造り」やログハウスは丸太組工法です。半永久的な耐久性があり、耐震性や断熱性・遮音性に優れているとされる一方、他の木造工法に比べてコストが高く、工期が長くなります。また、開口部の大きさが制約されやすいというデメリットがあります。

マルチメディアコンセント
電源、テレビアンテナ、電話線、LANが1枚のプレートにまとまっているコンセント。

廻り縁[まわりぶち]
壁と天井との取り合い部分につける横材のことです。

マントルピース
壁に設置された暖炉につける前飾りのこと。

見え掛かり[みえがかり]
部材の目に見える部分のことです。

磨き仕上[みがきしあげ]
ダイヤモンドソーで切り出した石材や、塗装、塗り壁の表面を研磨し、光沢を出す仕上方法のことです。

御影石[みかげいし]
花崗岩のことで、かつて兵庫県の「御影」で花崗岩が多く採れたことから、そのように呼ばれるようになりました。

ミキサー
コンクリートやモルタルを混練する機械です。

見切り[みきり]
仕上で材料の縁が切れる部分や仕上の取合い部分や納まりのことを「見切り」と言います。

見込み[みこみ]
窓枠やドア枠などの奥行き部分のことを「見込み」と言います。

水切り[みずきり]
雨水が浸入しないように部材に設ける溝や立下りのことです。

水循環基本法[みずじゅんかんきほんほう]
健全な水循環を維持・回復するための法律。

水盛り[みずもり]
基準となる水平を定めることです。

見積書[みつもりしょ]
図面、仕様書などに基づいて工事に要する材料費・手間賃・経費・諸費用を計算し、これらの内容を具体的に表示記載した文書。

見てくれ
一般に使われている「見てくれ」という言葉と同様、表面に見える形、姿などのことです。

みなし道路[みなしどうろ]
幅が4m未満で、建築基準法によって道路であるものとみなされる道路。別名は「2項道路」です。建築基準法では、建築物の敷地は道路に2m以上の長さで接していなければならないと定めていますが、その道路が幅4m未満の場合の救済措置として定められています。みなし道路に面している土地では、道路中心線から2m以内に建築できないという制限があります。

ミニキッチン
間口0.9〜1.5メートルの間に、シンク・コンロ・換気扇・戸棚などが組み込まれたキッチンのこと。

宮大工[みやだいく]
主に神社や仏閣などの伝統建築を手がける職人のことです。「宮大工」の「宮」とは、神社や仏閣を「お宮さん」と呼んでいたことに由来しています。宮大工の歴史は飛鳥時代に飛鳥寺を建てた僧侶に遡ることができるといわれており、師匠から弟子へ口伝で技術を継承されています。各地の文化財を渡り歩いて修理をしていることから「渡り大工」とも呼ばれています。

無垢材[むくざい]
純粋で混じりけのない木材のこと。

棟木[むなぎ]
母屋や桁と平行に取りつけられる、屋根の頂部にある水平部材のことです。棟木を組むことで建物の骨組みが完成します。このとき、上棟式を行い、工事の無事完了を祈ります。上棟式の主催者は棟梁です。

棟束[むなづか]
小屋梁や敷桁にあり、棟木を支える小屋束のことです。

棟[むね]
屋根面が交差する頂点部分のことです。寄せ棟の斜めの部分を隅棟といいます。

棟上げ[むねあげ]
棟木を納めること、そのときに行う儀式のことです。棟上げの儀式は建物の形がおおよそ整った時点で行われ、新築への祝福と神の守護に感謝し、建築が無事進行することを祈願します。

棟換気[むねかんき]
軒先等から空気を取り入れ、天井裏に滞留している熱気や湿気を排出する排出するシステムです。

無目[むめ]
建具を入れない、溝のない鴨居のことを「無目」と言います。

目地[めじ]
レンガ、タイルなどの継ぎ目のこと。

目板[めいた]
板材の継目をふさぐために打ち付ける幅の狭い板のこと。

銘木[めいぼく]
稀少価値や鑑賞価値を有する木材の総称です。

メゾネット
マンションで上下2階にわたる住戸を「メゾネット」といいます。上下に広い空間を確保し、一戸建てのような内部空間を作ることができます。

メタルラス[めたるらす]
外壁や軒裏のセメントモルタル塗りの下地に用いる金属製の塗り壁下地材料。薄い鋼板に切れ目を入れ、引き伸ばして網状にしたものです。

面木[めんぎ]
コンクリート打設の際に、出隅部分の角を取るために入れる部材です。

面格子[めんごうし]
防犯対策などのために、台所などの窓に鉄棒を取り付けたものです。アルミ製のものが多く使われます。

面材[めんざい]
板状の材料のことです。特定の面に使われる専用の材料を示すこともあります。

免震構造[めんしんこうぞう]
地震力が直接建物に伝わらないように、建物の基礎部分に特殊なゴム層などを入れて地盤と絶縁し、地震の震動が地盤から建物に伝わるのを防ぐ仕組みのこと。

面ぞろ[めんぞろ]
畳と床板を同じ高さに揃えて仕上げ、段差のない面がそろった納まり方にすること。「面いち(つらいち)」とも呼びます。

木造[もくぞう]
建物の主要な部分を木材とした建築構造のことです。大きく分けて「在来工法」「伝統工法」「枠組壁工法」に分類されます。

木造軸組工法[もくぞうじくぐみこうほう]
木造建築物の工法の一つで、「在来工法」「在来軸組工法」「在来木造」「木造軸組」などとも呼ばれます。木造軸組工法は、伝統工法をベースに技術革新で新たに生まれた工法です。建築基準法で定められている木造建築についてのルールは、この木造軸組工法を前提としています。

モジュール
基準単位または比率のこと。住宅建築では、1m(メーター単位)や3尺(=91cm、尺単位)という単位が使われます。

元請け
工事の発注者から直接工事を請け負った会社のこと。元請けから発注を受けている会社、職人は「下請け」と呼ばれます。

物置[ものおき]
生活に使う雑貨などを収納するスペースや建物のことです。建物である場合は、居住のために使うもので、収納・保管を主目的とする倉庫とは異なります(不動産登記が異なります)。

母屋[もや]
小屋束の上平行して配されており、軒桁との間で垂木を支えている部材です。

盛り土[もりど]
傾斜のある土地を平らにするために土砂を盛ることです。

モルタル
砂(細骨材)とセメントと水とを練り混ぜて作った建築材料。ブロック積みの際に、目地に敷いて接着の用に使ったり、建物外部の下地等に使用するなど、左官材料として幅広い用途があります。