現場監督は誇りをもて!~家づくりを支える最重要の要

現場監督は、家づくりにおいて、すべての仕事を支える“縁の下の力持ち”的な存在です。
しかし残念なことに、実際には、現場監督の重要さが十分に認めてもらえず、その仕事が正当に評価されていないことがあるようです。
現場監督として十分に評価されないまま、それに甘んじていては、営業や、一緒に仕事をする仲間にも、そしてもちろんお施主さんにもいい印象を与えることができないでしょう。
現場監督の仕事がきちんと評価されないのはなぜでしょうか。
ここであらためて現場監督としての仕事について振り返り、ぜひ現場監督としての誇りを取り戻してもらいたいと思います。

営業担当者ばかりが“花形”? 現場監督の地位が低い現状

営業、職人さん、現場監督……。
家を建てるまでに多くの人が関わってくることは、言うまでもありませんね。
でも、実際にお客さんの前に立ち、お客さんと密にコミュニケーションを取るのは営業担当者です。そのため、いい家が建ったのも、お施主さんからの満足度が高かったのも、すべて営業担当者の手柄のようになってしまいがちです。

しかし、実際はその裏でフルに動いているのは、現場監督です。
現場監督は現場を仕切る重要な役割を担い、営業担当者がお施主さんから吸い上げてきた要望を可能なかぎり叶えるために、スケジュール管理や人員配置など、あらゆる手配を行っています。

営業担当者は“花形”などと言われて、会社での地位が高くなりがちです。あたかも会社の利益を担っているかのような扱いを受けています。結果が“数字”に表れやすいので、評価が表に出やすいのは仕方がありませんが、「営業は神様だが、現場監督はまるでカス扱い」という声があるほど、現場監督との扱いに差がある会社も実際にはあるのです。現場監督の給与は営業担当者の3分の1、という会社すら現実にはあります。“仕事ができない人が現場監督になる”というイメージが社内に漂うほど、現場監督の地位が不当に低いケースもあるのです。
本当ならばもっと報われるべき現場監督という仕事が、そのように認められていないことはとても悲しむべきことです。

仕事のできる現場監督がいる工務店は、お施主さんの満足度も高くなる

でも、じつは現場監督こそが、家づくりにおいて最も重要な存在であると言っても過言ではありません。
なぜなら、現場監督の仕事は、住宅に関わる事柄のすべての要となっているからです。

例えば、現場監督は家を建てるときに最も必要な“人を使う”役割を担っています。
この“人を使う”という力は、並大抵の努力では備わりません。
家を建てる際に関わる職人さんの数は、優に100名以上にのぼります。その全員に対して的確な指示を出し、広い視点で物事を捉えなければなりません。現場監督の人使いの能力は、経験と勉強が積み重なることではじめて身につく貴重なものなのです。
それに加え、職人さんたちからの信頼や人望もなければ、彼らを指揮することはできませんね。

さらに家づくりにおけるすべてお金の管理も現場監督が責任をもっています。したがって経理感覚も必要ですし、工期を管理していくためのスケジュール管理能力もなければ、関わる人たちの仕事が回らず、会社の信頼も薄れてしまいます。

もちろん、現場監督としての最新情報を身につけるための日々の勉強も必要ですし、ゼロからものを作り上げるという仕事ですから、強い意思やビジョン、それを実現する行動力ももっていなければなりません。

現場監督に欠かせない7つの能力とは?でも紹介したように、優れた現場監督は、現場を束ねる「統率力」、工程管理をスムーズに行う「段取り力」、トラブルを未然に防ぐ「先読み能力」「責任感」、利益を生み出す「経理能力」「交渉力」、学びを欠かさない「向上心」を備えています。

このように現場監督は家づくりの仕事の大半を担う重要な役割を担う、誇り高き仕事です。
仕事のできる現場監督がいる会社は、お施主さんの満足度が高くなることは言うまでもありませんね。

それにも関わらず、なぜ現場監督の扱いは不当に低くなってしまっているのでしょうか。
その主な原因は、多くの会社が、現場監督の仕事の大切さや、それを踏まえた上で現場監督の仕事内容を営業に教えていないからです。営業にすべてを教えてしまっては、独立されてしまう可能性が必然的に高くなってしまうので、多くの会社はそれを恐れているのです。

“営業と現場監督は対等”と考えるサティスホームの信念

こういったことは会社側の都合ですから、家を作るお施主さんにとってはまったく関係のないことです。
ましてや、現場監督に対する営業担当者の信頼が厚ければ厚いほどいい仕事ができ、いい家づくりができるのであれば、会社としては、きちんと両者の信頼関係を意識的に作っていく必要があるでしょう。

私たちサティスホームでは、営業担当者と現場監督は“対等である”という信念のもとに仕事をしています。
何度も言うように、実際に家をつくるのは現場監督です。お施主さんの要望を細かな調整をし、それを叶える努力をしてくれるのも現場監督です。
現場監督への敬意は決して忘れられてはならないことなのです。

お施主さんからの感謝は、直接やりとりをしている営業担当者が受ける場合が多いかもしれません。でも、その感謝の陰には必ず現場監督の努力があります。私たちはその気持ちを忘れないように会社全体で意識づけるようにしています。
もちろん営業担当者も努力していますが、決して傲慢にならず、「現場監督さんのお陰で」という想いを持ち続けているのです。
そのため、社内には変な隔たりはなく、関連会社さんも含め互いが尊敬し合って仕事をこなせています。
それが「いい家を作りたい」という一致団結した想いを生み出し、結果的に「お施主さんのために」という仕事ができるのです。

サティスホームが作る感謝の輪

私たちサティスホームがこのような考え方をする理由は、経営陣が“元”現場監督であったからです。
だからこそ、現場監督の気持ちも分かりますし、現場監督の良し悪しが家の良し悪しを決めることを身を持って理解しています。

自分だけの利益を考えず、感謝することで仕事がうまく回ることが、最終的には会社の利益につながります。

いい家を建てるためにはいい人材を育てることが大切です。無駄なしがらみは捨て、現場監督との良い関係を保つことで、お施主さんの希望を実現するための完璧なチームワークが図れるのです。

まとめ

住宅業界で働く人々にとっては、「ありがとう」のひとことが最高に嬉しい瞬間です。
しかし多くの場合、その声を直接聞くことができるのは営業担当者かもしれません。
その営業担当者が同じようにその想いを現場監督に持つことができたら、それほど家づくりにおいてプラスになることはないでしょう。
今、現場監督として頑張っている人は、ぜひ自分の価値を見直し、しっかりと誇りをもって、“みんなで”いい家づくりを目指してもらいたいと思います。